「親の老人ホームを探さないといけないけれど、種類が多すぎて何から考えればいいか分からない」――そんな状態でこのページに辿り着いたご家族のために、まず最初に押さえておきたい「老人ホームの種類」と「選び方の全体像」を整理します。10分で全体像をつかめる構成にしているので、最後までお読みください。
そもそも「老人ホーム」は何種類あるのか
「老人ホーム」と一言で言われがちですが、実際には運営主体(民間/公的)と提供サービスによって大きく6種類に分かれます。まずはこの6種を区別できるようになるだけで、選択肢の整理が一気に進みます。
民間が運営する4種類
- 介護付き有料老人ホーム:24時間体制の介護スタッフが常駐し、入浴・食事・排泄など日常生活全般の介護を提供。要介護度が高くなっても住み続けやすい。
- 住宅型有料老人ホーム:住まいと食事は施設から、介護サービスは外部の訪問介護等を別契約で利用する形式。比較的自立度の高い方向け。
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):バリアフリー賃貸住宅+安否確認・生活相談サービス。介護は必要に応じて外部サービスを利用。
- グループホーム:認知症と診断された方が、5〜9人の少人数で家庭的な共同生活を送る施設。
公的な2種類
- 特別養護老人ホーム(特養):自治体・社会福祉法人が運営。原則として要介護3以上、月額10万〜15万円程度と費用は抑えられるが、人気エリアは数年待ちのことも。
- 介護老人保健施設(老健):医療ケアとリハビリを提供する中間施設。在宅復帰を前提とし、入所期間は原則3〜6ヶ月。
費用感の目安をつかむ
「いくらかかるのか」は最も気になる点ですが、施設タイプ・地域・部屋の広さ・要介護度によって大きく変動します。まずは下記の目安レンジを把握し、自分達の家計と照らし合わせる出発点にしてください。
- 介護付き有料老人ホーム:月額15万〜35万円/入居一時金 0円〜数千万円
- 住宅型有料老人ホーム:月額12万〜25万円/入居一時金 0円〜数百万円
- サ高住:月額10万〜25万円/敷金として家賃数ヶ月分
- グループホーム:月額12万〜18万円/入居一時金 0円〜数十万円
- 特別養護老人ホーム:月額10万〜15万円/入居一時金 なし
都市部・人気エリア・新築物件・個室広めの場合は、上記レンジの上限を超えることも珍しくありません。逆に郊外や築古物件では下限を下回る場合もあります。「月いくらまでなら無理なく続けられるか」を先に決めておくと、絞り込みが速くなります。
選び方は「優先順位の合意」から始める
施設タイプと予算が見えたら、次は「ご本人とご家族で何を優先するか」の合意形成です。同じ条件でも、ご家族間で優先順位が違うと、見学に行くたびに意見が割れて決めきれない状態に陥ります。
下記の優先順位リストから「絶対に譲れない3つ」を選んでみてください。それが選定軸になります。
- 立地(家族が会いに行きやすい距離か)
- 医療体制(持病・服薬・看取り対応の可否)
- 食事の質(試食ができる施設も多い)
- 居室タイプ(個室/相部屋、広さ、トイレ・洗面の有無)
- レクリエーション・外出の自由度
- 夫婦入居やペットの可否
- 看取りまで対応してくれるか
- 月額費用と退去時の精算ルール
よくある失敗と回避法
当センターに寄せられる相談で頻出する「あとから後悔した」パターンを3つご紹介します。先回りで知っておくと避けられるものばかりです。
- 1. 入居後すぐに要介護度が上がり、退去を求められた → 介護付きでない施設を選ぶ場合、要介護度上昇時の対応を契約前に必ず確認する
- 2. 月額以外の費用(おむつ代・医療費・レク参加費)が想定外だった → 重要事項説明書の「月額外費用」を必ずチェックする
- 3. 看取り対応がなく、最期に病院転院が必要になった → 終の住処として考えるなら看取り対応の有無を入居前に確認
よくあるご質問
老人ホームの種類は何種類ありますか?
費用はどのくらいかかりますか?
見学までにどんな準備が必要ですか?
公的な特養と民間ホームのどちらが良いですか?
決められないときはどうすればよいですか?
「自分達のケースだとどのタイプが合うのか分からない」「複数候補から絞り込めない」という方は、無料相談フォーム よりご相談ください。当センターの相談員が、ご本人とご家族の状況を伺ったうえで、合う施設を1〜2件に厳選してご提案します(完全無料・営業電話はいたしません)。
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